大好きなバンドが、そういえば最後にオリジナルアルバムを出してからもう5、6年経過したなぁってことがしばしばある。今はいったい何をしているのか。調べてみた。
HELLOWEEN
メロディック・スピードメタルの元祖。キャリアは35年のベテラン。最後のアルバムは2015年の”MY GOD-GIVEN RIGHT”だ。それ以降、ニューアルバムがないが何をしているのか。
2016年にマイケル・キスク(ボーカル)とカイ・ハンセン(ギター、ボーカル)が限定的にバンドに参加する(現在の5人のメンバーも在籍したままで)ことを発表し、2017、2018年とPUMPKINS UNITEDとしてワールドツアーを開催した。2019年にはニューアルバムを2020年の8、9月に発売することを発表した。現在、昨今の世界情勢を影響を受けながらもレコーディングを実施しているようだ。
“KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART I, II”のときのマイケル・キスク(ボーカル)とカイ・ハンセン(ギター、ボーカル)、マイケル・ヴァイカート (ギター)、マーカス・グロスコフ (ベース)が再集結しており、ライブは大盛況だったようだ。消費が「もの(物的)」から「こと(体験)」へと変化していくこの世の中で、PUMPKINS UNITEDワールドツアーの熱狂ぶりはまさにそれを体現していたと思われる。管理人は来日公演を逃しており、非常に悔やまれる。そんな彼らが、原点回帰でニューアルバム制作に取り掛かっており、ますます目を離せない。
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HELLOWEEN – “Pumpkins United”
GAMMA RAY
HELLOWEENをメロディック・スピードメタルの元祖にのし上げた立役者のカイ・ハンセン(ギター、ボーカル)がHELLOWEENを脱退して、結成したバンド。2014年の”EMPIRE OF THE UNDEAD”以来、ニューアルバムが発表されていない。
2015年フランク・ベックがボーカルとしてバンドに加入することを発表した。2016年にはカイ・ハンセンがHELLOWEENとしてデビューして30周年を記念して、初のソロアルバム”XXX – THREE DECADES IN METAL”をHANSEN & FRIENDS名義で発表した。その一方で、ヘンヨ・リヒター(ギター)とマイケル・エーレ(ドラム)は2017年にTHE UNITYを結成し、アルバムを発表した。THE UNITYは2018年にもアルバムを発表しており、単発のプロジェクトではなくバンドとして精力的に活動していることがわかる。その間にカイ・ハンセンがHELLOWEENに参加しているのはHELLOWEENの章で記述済みである。2020年にはTHE UNITYがアルバムを発表、そしてGAMMA RAYの結成30周年を記念して、初代ボーカルのラルフ・シーパースも参加するライブストリーミングをすることを発表した。
GAMMA RAYはどうなってしまうのかな。カイ・ハンセンの声の懸念があり、フランク・ベックを加入させたが、その後ソロやHELLOWEENへの参加でGAMMA RAYは停滞したままである。しびれを切らした(?)メンバーもTHE UNITYを結成し、すでに3枚のアルバムをリリースしており、活動は順調と言っていいだろう。今後も何かの記念で単発のライブを行うくらいで、基本的にはそれぞれのバンドで活動していくのだろう。カイ・ハンセンがHELLOWEENでの活動に区切りがついて、自身に気力や体力が残っていればGAMMA RAYを復活させることもありうるだろうが、果たして。
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GAMMA RAY – “Master Of Confusion”
MASTERPLAN
2001年にHELLOWEENを脱退したローランド・グラポウ(ギター)とウリ・カッシュ(ドラム)によるバンド。2013年に発表したアルバム”NOVUM INITIUM”が最後となってしまった。
2015年にはバンド初となるライブアルバムを、2017年にはローランド・グラポウのHELLOWEEN時代の楽曲をカバーした”PUMPKINGS”を発表した。ローランド・グラポウは2015年にマット・シナー(ベース、PRIMAL FEAR)とラッセル・アレン(ボーカル、SYMPHONY X)のコラボバンドLEVEL 10に参加した。ほかのメンバーもアレックス・バイロット(ギター、PRIMAL FEAR)、ランディー・ブラック(ドラム、PRIMAL FEAR)、アレッサンドロ・デル・ヴェッキオ(キーボード、HARDLINE、SILENT FORCE)と豪華だが、あくまでマット・シナーとラッセル・アレンのコラボでほかはわき役という感じだ。ローランド・グラポウはプロデューサーとしても活動しており、2012年のI AM I(DRAGONFORCEを脱退したボーカルのZPサートのバンド)のアルバム、2018年にLORDS OF BLACK(ボーカルのロニー・ロメロがRITCHIE BLACKMORE’S RAINBOWに抜擢されたことで有名)のアルバムを手掛けていた。
2020年にローランド・グラポウはインタビューに答えている。マイケル・キスクとカイ・ハンセンがHELLOWEENに参加しPUMPKINS UNITEDとしてツアーをしていることに対して、「気にしてない」という。また、ローランド・グラポウは「HELLOWEENを解雇されたことを怒っていないし、彼らを非難もしていない。数年前に2回会って、何時間か話をした。HELLOWEENとよい関係にあると思っている。だが、HELLOWEENは私(ローランド・グラポウ)と問題があると思っている」と話した。
どんな気持ちでインタビューに答えていたのだろうか。やはりPUMPKINS UNITEDに呼ばれていないことを根に持っているのだろうか。それともウリ・カッシュも呼ばれていないし、そもそもPUMPKINS UNITEDの趣旨が”KEEPER OF THE SEVEN KEYS PART I, II”のときのメンバーを集めることだから、そのとき未加入のローランド・グラポウもウリ・カッシュも呼ばれなくて当然と思っているのだろうか。
ローランド・グラポウについては、賛否両論あるのは理解しているが、個人的には好きである。HELLOWEEN時代なら”The Chance”や”The Dark Ride”など、MASTERPLANでも”Spirit Never Die”や”Black In The Burn”など名曲を多く手掛けている。近年の活動を見ていると、もうバンドをやるモチベーションがないのかもしれないが、プロデューサーだけでなく作曲者としても参加してくれたらと思っている。
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MASTERPLAN – “The Chance” (HELLOWEEN cover)
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