MAGNUS KARLSSON’S FREE FALL アルバム紹介

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MAGNUS KARLSSON’S FREE FALL(マグナス・カールソンズ・フリー・フォール)はスウェーデンのギタリストのマグナス・カールソンによるソロプロジェクト。彼が参加したバンドはPRIMAL FEAR、LAST TRIBE、MIDNIGHT SUNである。それ以上にプロジェクトにソングライター・ギタリスト・プロデューサーとして参加しており、元MASTERPLANのヨルン・ランデとSYMPHONY Xのラッセル・アレンがダブル・ボーカルを取るALLEN/LANDE、マイケル・キスクとアマンダ・ソマービルによるKISKE/SOMERVILLE、ロニー・ロメロとコラボしたTHE FERRYMENなど。

本作は2013年のFREE FALL名義のデビューアルバムである。彼がこれまで一緒に仕事をしてきたボーカルと作り上げたものである。ギター、ベース、キーボードはマグナス・カールソン、ドラムはダニエル・フローレス(MIND’S EYE)である。

  1. Free Fall
    ギターインストから力強いギターリフで始まるミドルチューン。ラッセル・アレン(SYMPHONY X、 ALLEN/LANDE)のパワフルで熱いボーカルが曲を盛り上げる。
  2. Higher
    疾走チューン。ラルフ・シーパース(PRIMAL FEAR)の超強力ハイトーンが気持ちいい。ファンが望むこういう歌い方をしてほしいという楽曲を提供するあたりが、やはり天才的だ。
  3. Heading Out
    透き通るようでありながら、つやもあるマグナス・カールソンの声に衝撃を受けた。メロディアス・ハードのナンバーもやってしまうところがすごい。豪華なゲストボーカルの中で、自分で歌うのはすごく勇気がいる気がするが、この歌唱力なら杞憂であった。
  4. Stronger
    ロックバラード。珠玉のメロディをトニー・ハーネル(元TNT)のクリアでのびやかな声で歌う。泣きギターも見事。本作のハイライトだ。
  5. Not My Saviour
    ドライでガテン系ボーカルのリック・アルツィ(AT VANCE、MASTERPLAN)に、硬派なギターリフの曲。サビがメロディアスで熱いボーカルでもさわやかに聞こえる。
  6. Us Against The World
    正統派メタルをデヴィッド・リードマン(PINK CREAM 69)がややがなり系のハイトーンで歌う。構成がほかの曲と比べてシンプルであるが、サビメロの充実感は十分。
  7. Our Time Has Come
    ミドルテンポでマーク・ボールズ(元YNGWIE MALMSTEEN)のハイトーンボーカルを存分に発揮した様式美ナンバー。管理人としてはネオクラシカルな楽曲を期待してしまうのだが、それは望みすぎ?
  8. Ready Or Not (マグナス・カールソン)
    マグナス・カールソンは歌もうまいし、サビメロがメロウで好み。この人の歌を聴くために買うのもありだと思える。
  9. Last Tribe
    物語さえ感じるような荘厳なイントロから、ギターが入り、歌へと展開する。勇壮なサビメロがかっこいい。リカルド・ベンソン(LAST TRIBE)のボーカルも味があって、マグナス・カールソンとの再演はまさにLAST TRIBEの復活劇を見ているようだ。このアルバムでハイライトはここだろう。
  10. Fighting
    特徴的なBメロにヘルマン・サミング(A.C.T)のしゃがれ声のハイトーンが合う。これまたサビメロが秀逸で、キーボードのフィーチャー具合もちょうどいい。ハイライトの後でも輝くいい曲だ。
  11. Dreamers And Hunters
    マイク・アンダーソン(CLOUDSCAPE)のハイトーンが勇壮なメロにピッタリの楽曲だ。
  12. On Fire
    アコースティックギターで始まり、バンドサウンドへ。静と動がうまく共存している。マグナス・カールソンの声もあっている。
  13. Stronger(Acoustic Version)
    このアコースティックバージョンのしっとりとした仕上がりも納得の出来。マグナス・カールソンの艶やかなボイスにうっとりだ。本編ではなかったアコギソロも聞けていいね。

マグナス・カールソンのギターは速弾きだけど、ネオクラシカル系ではない。ソロやイントロでサビのラストで主張するが、ボーカルが入るところでは控えめな印象。そのおかげでゲストボーカルの声やボーカルラインを堪能でき、歌メロ重視な管理人としては最高。ゲストボーカルの声の特徴をいかした楽曲を提供するあたりもすばらしい。疾走曲は少ないが、メロディの充実感が圧倒的で、楽しめる。

なお、MAGNUS KARLSSON’S FREE FALLは2015年に”KINGDOM OF ROCK”を、2020年に”WE ARE THE NIGHT”をリリースし、精力的に活動している。毎回ゲストボーカルとの熱演に感動である。


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