ヴィジュアル系ロックバンドAngeloのボーカル、キリト。バンドが2022年1月に無期限活動休止のためソロを本格的に再開した。3枚目のソロアルバムを発表し、その前後にライブツアーも実施した。50歳という年齢を感じさせない、勢いのある状態だ。
そんな彼について、管理人的に思うことをつづってみたいと思う。きっかけは最近の気づきがあったからだ。どういうところが好きで、たぶんそこがキリトの数ある魅力の中のひとつであるはずだ。まだよく知らないという方の情報のひとつになれば幸いである。詳しい方には、なんだそんなことかと言われてしまうかもしれないが。
ソロ作品の紹介
ソロアルバムの紹介は下記の記事を参照してほしい。
また再開以前のアルバム等の紹介記事は下記を参照してほしい。
最近の気づき
PIERROTでメジャーデビューし、ソロ活動もして、PIERROTの解散後にAngeloを立ち上げた。生み出してきた楽曲は相当な数になる。好んで聴いている身として、最近の思うことを記したい。
キリトの曲は特に日本語の歌詞がいい。
これだ。日本人だからイメージしやすいし、キリト自身も日本語を巧みに使い分けて、曲のイメージを演出している感じがある。
最近は特にAngeloになってから英語の歌詞が多くなってきて、かっこいい反面、曲の情景を思い描きづらいと思うところもある。もちろんアグレッシブなギターリフの曲には英語の歌詞がマッチしている。
Angeloの中でもバラード曲では日本語メインが多い。というかほぼすべて日本語歌詞ではないだろうか。この辺がキリトのこだわりだと思うし、たぶん管理人の好みなんだと思う。
日本語歌詞にこだわっていると思うバンドは陰陽座や人間椅子だろうか。ヘヴィメタル以外では椎名林檎だろうか。
ロックやヘヴィメタルは海外から入ってきたものだが、そこに英語ではなく日本語の歌詞を乗せて、かっこよかったり、感動させたりするのも日本のバンドの魅力だと思う。
きっかけ
この発想に至ったきっかけはソロで3枚目となる”NEOSPIRAL”であった。これまでの2作とは異なり、Angeloの最終アルバムからの延長線上の作品であったこと。
バンドにすべてを注力してきた、そのバンドがKIRITO(つまりソロ)になっただけだというキリトの思想も理解できる。Angeloのファンの受け皿になろうとしてくれていることもわかる。最新のキリトが最高のキリトであろうとする姿もかっこいいと思う。これはスポーツカーメーカーのポルシェで聞くフレーズをモチーフにしていることは余談。
ソロの1作目”HAMELN”や2作目”NEGATIVE”で魅せた日本語歌詞と哀愁と慟哭のボーカルメロディが中心でバックを8ビートを主に楽器隊が援護射撃するサウンド。管理人はその当時に衝撃を受け、それは2022年の今聴いても変わらず色あせない。
キリトがソロでKIRITOとして活動しているこのタイミングで、ぜひとも再発された1作目”HAMELN”や2作目”NEGATIVE”を確認してほしい。
これは決してあの頃に戻りたいみたいなノスタルジックなものではない。この良さは、AngeloでもKIRITOでもバラードで聴けるから。バラード以外でも、キリトがここぞというときに一撃必殺のボーカルメロディに日本語歌詞を乗せて使っている感じもあるから、今でも聞ける。キリトのこだわり、自身がよく話す芯がぶれない部分のひとつだと思う。
その後
2022年時点では上記のようであったが、2025年現在、キリトはソロアルバムを2枚(2023年に”ALPHA”と2024年に”CROSS”)を出した。そこで、歌詞の中で日本語比率が高まってきている。
歌詞の傾向として、内容の細部を丁寧に伝えるために日本語を使い、ここぞというとき(特に曲に終わり)に英語で大切な部分を使うように見える。例えば、下記の曲。
曲の最後の歌詞は英語で下記の通り。
In this cruel world. Don’t let go of my hand.
キリト – “瓦礫の花”
Because I’m never going to leave your side.
訳せば「残酷なこの世界で。私の手を離さないで。あなたのそばを決して離れないから」となる。
日本語の歌詞で、キリトの描く曲の世界のイメージを想像していく。難解なことが多いが、最後の英語の歌詞のところで、この曲や歌詞の核心となる部分が出てくる。そんな気がする。
まとめ
キリトの曲は特に日本語の歌詞がいい。最近の気づきをつづってみた。これから聞く人の参考情報になったり、久しぶりに聞く人のきっかけになったら幸いである。
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