RING OF FIRE(リング・オブ・ファイア)はボーカルのマーク・ボールズが出した2ndソロアルバム”RING OF FIRE”で意気投合したキーボードのヴィタリ・クープリと組んだバンド。
ヴィタリ・クープリが率いるARTENSIONのボーカルが不在であったこともあり、バンドにマークが加入するという道もあったが、マークから新しいバンドでやりたいと打診があったようだ。
ドラムもソロアルバムで参加したヴァージル・ドナティがこのバンドに参加。
ソロアルバムでギターを務めたトニー・マカパインはスケジュールの都合が悪く、アルバムには不参加。ライブツアーから参加した。
そのツアーの来日公演を収めたDVDも紹介したい。
メンバー
ボーカル:マーク・ボールズ
キーボード:ヴィタリ・クープリ(ARTENSION)
ドラム:ヴァージル・ドナティ(PLANET X)
ギター:ジョージ・ベラス(元MOGG/WAY)
ベース:フィリップ・バイノ(元STEVE VAI)
収録曲
- Prelude for the Oracle
荘厳なシンセのインスト。
- Circle of Time
疾走チューン。ソロアルバムの”Ring Of Fire”タイプで、二番煎じ感が否めないが、サビでは頭を振ってしまう。
- Shadow in the Dark
続けて疾走チューン。ピロピロ感はこちらが上。Aメロはマークが歌を掛け合う。サビのハイトーンもいい感じ。
- Vengeance for Blood
ミドル~ローテンポで展開するが、サビで疾走する。サビの裏のキーボードアプローチは好きなんだけど、曲全体として地味になのが残念。
- Samurai
ドラマチックな展開を持つ曲。シンセの音は、侍というより王宮の騎士という感じ。サビメロはかっこいいし、裏のギターがいい味出している。
- City of Dead
疾走曲で、Bメロ、サビのメロがいい。バスドラムのタイミングが味を引き立てる。
- Dreams of Empire
3連符のクラシカルなナンバー。Bメロが管理人の好み。
- The Oracle
ミドルテンポの様式美的なタイトルチューン。独特なサビメロ。ややマニアック過ぎてしまった感じもある。間奏も少しプログレ寄りで、ちょっと力みすぎか。
- Interlude
クラシカルな短いインスト。
- Land of Illusion
イントロやリフのネオクラシカルメタルな感じはいいんだけど、歌が始まってからの展開がイマイチ乗り切れない。
- Take Me Home
バラード。歌メロの盛り上がりに欠ける、ギターソロのバックの演奏が簡素すぎる。せっかくの泣きギターや弾きまくりも、活かせていない。
- Face the Fire
ネオクラシカルなフレーズの疾走曲。MARK BOALSの2ndソロアルバム”RING OF FIRE”の構成と同じで、バラードから疾走曲でラストを迎える。
Aメロのマークのボーカルが掛け合いになっているところも雰囲気がソロの曲と似ている。間奏はクラシカルなフレーズでいい。
2曲目と同じでソロの二番煎じ感が否めないが、それでもかっこいい。
- Sakura Sakura
ボーナストラック。マークのテナーボーカルでの日本古謡「さくらさくら」。
全体
曲はソロアルバムのときのトニー・マカパインのほうがネオクラシカル度が高く、よかった。今回はヴィタリ・クープリが作曲しているが、少しプログレ的なアプローチが多く、メロがよく、わかりやすい曲が減った。
とはいえ、マーク・ボールズのボーカルを楽しめるアルバムとなっている。
ライブDVD
おまけ的になってしまうが、RING OF FIREとして来日公演を実施し、その内容を収めたライブDVDがある。
その名も”BURNING LIVE IN TOKYO 2002″である。
音に聴くテクニカルなサウンドもいいが、ぜひ映像でミュージシャンたちの演奏も見てほしい。どのメンバーも「超絶」ともいえるテクニカルを有したミュージシャン。やはりマーク・ボールズの歌唱力があると、そしてネオクラシカルなサウンドを再現しようとすると集まるメンバーも強者ぞろいである。
メンバーのソロタイムも収録されているので確認してほしい。
“Keeper Of The Flame”のイントロのアコギは実は誰が演奏していたという発見もあった。
余談
最近は”Keeper”と単語をやたらと取り扱ってきたが、今思えば、HELLOWEENの日本武道館ライブで、”Keeper Of The Seven Keys”を聴いたからだろう。
その後、KK’s PRIESTの”Keeper Of The Grave”を聴き、MARK BOALSの”Keeper Of The Flame”を聴きたくなった。そんな流れである。
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