RHAPSODY OF FIRE 分裂とその後

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CHILDREN OF BODOMの分裂(実質解散)も衝撃的だったが、ヘヴィメタルでいうとQUEENSRYCHEとRHAPSODY OF FIREも分裂でいうと有名である。QUEENSRYCHEは別の機会で紹介するとして、今回はRHAPSODY OF FIREについて紹介したい。

RHAPSODYはギターのルカ・トゥリッリとキーボードのアレックス・スタロポリが中心となって結成したシンフォニックパワーメタルバンド。RPGかと思うエメラルド・ソード・サーガやダーク・シークレット・サーガを複数のアルバムで展開するこだわりぶり。それをメロディック・スピードメタルでやってくれるのが最高だ。なんといっても圧倒的な歌唱力を誇るハイトーンボーカルのファビオ・リオーネがバンドの至宝だ。2006年にバンド名の使用権の関係で、RHAPSODY OF FIREに改名した。この名前について賛否両論があり、なんでも後ろに「OF FIRE」を付けるみたいな流れをインターネットで見ることがある。

RHAPSODY OF FIRE – “Sea Of Fate” (2010) 分裂する前の楽曲。

2011年に中心人物であったルカとアレックスが分かれて活動することを発表。

ルカとベースのパトリス・ゲールが脱退し、メンバーを集めてLUCA TURILLI’S RHAPSODYを結成した。当初はドラムのアレックス・ホルツヴァルトがLUCA TURILLI’S RHAPSODYとRHAPSODY OF FIREをかけもちしていた。アルバムを2枚発表し、ライブ活動を行っていた。

LUCA TURILLI’S RHAPSODY – “Dark Fate Of Atlantis”

RHAPSODY OF FIRE残留のアレックス・スタロポリ、ファビオ・リオーネ、ドラムのアレックス・ホルツヴァルトもメンバーを集めた。2枚のアルバムを発表した。順調に見えたが、2016年にファビオ・リオーネ、アレックス・ホルツヴァルトが脱退する。ついに、アレックス・スタロポリは分裂前のメンバーで唯一となってしまった。

RHAPSODY OF FIRE – “Into The Legend” (2015) 順調に見えたが。。。

そして、2016年になんとボーカルのファビオ・リオーネ、ギターのルカ・トゥリッリ、ベースのパトリス・ゲール、ドラムのアレックス・ホルツヴァルトは再集結し、”RHAPSODY: THE 20th ANNIVERSARY REUNION FAREWELL TOUR”を行った。

これに対抗するかのようにRHAPSODY OF FIREのアレックス・スタロポリはメンバーを集めて、2017年にRHAPSODY時代のアルバムのリ・レコーディングアルバムを発表した。また、2019年には新体制でのニューアルバムをリリースした。

RHAPSODY OF FIRE – “Rain Of Fury” (2019)

2018年に再集結組はTURILLI / LIONE RHAPSODYを結成し、2019年にはデビューアルバムをリリースした。LUCA TURILLI’S RHAPSODYは別バンドということで無期限活動休止のようだが、ブレインであるルカ・トゥリッリがファビオ・リオーネと組んでその名を知らしめるために改名してTURILLI / LIONE RHAPSODYになったと考えてよいだろう。LUCA TURILLI’S RHAPSODYにいてTURILLI / LIONE RHAPSODYに呼ばれなかったメンバーは非常に残念な感じだ。

TURILLI / LIONE RHAPSODY – “Zero Gravity”

2011年の分裂時点では、RHAPSODY OF FIRE残留組が優位だと思っていた。ボーカルのファビオ・リオーネがいたからだ。LUCA TURILLI’S RHAPSODYのボーカルもがんばっているが、ファビオ・リオーネと比較されると非常に分が悪い。ただ、ルカ・トゥリッリはシンフォニックな部分をより強化し、映画サウンド的な(シネマチック?)、オペラのようなメタルへ移行したように思えて、LUCA TURILLI’S RHAPSODYというバンドも好きである。オペラ要素があるからこそ、ファビオ・リオーネが歌っていれば・・・なんて思ってしまうこともあった。

そこから2016年にファビオ・リオーネがRHAPSODY OF FIREを脱退し、ルカ・トゥリッリと組んでTURILLI / LIONE RHAPSODYを始めてしまう。分裂時のメンバーはアレックス・スタロポリを除いてTURILLI / LIONE RHAPSODYにいるというまさかの状態。では2019年のニューアルバム対決はどうかというと、実のところRHAPSODY OF FIREのほうがいいかもしれない。そのバンド名に求められているメロディック・スピードメタルを忠実に再現し、ボーカルの軽くて線の細い目のハイトーンをうまく使って見事な作品に仕上げた。一方のTURILLI / LIONE RHAPSODYは分裂時のメンバーを4人もいるのだが、サウンドがLUCA TURILLI’S RHAPSODYの延長上でシネマチックでオペラなのだ。上述のYouTubeの再生回数を見てもRHAPSODY OF FIREが130万回再生に対して、TURILLI / LIONE RHAPSODYは40万回再生であり、アレックス・スタロポリが一人で引っ張っているRHAPSODY OF FIREに軍配が上がったと思ってよいだろう。両方のバンドの今後に期待したい。

RHAPSODY – “Emerald Sword” 分裂前の、何なら改名前であるRHAPSODY時代の超名曲


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コメント

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