RITCHIE BLACKMORE’S RAINBOW、VANDENBERG、LORDS OF BLACKのボーカルとして知られるロニー・ロメロ(Ronnie Romero)が今熱い。後述するが、バンドやプロジェクトに引く手あまたで大忙しなのだ。
チリ出身のロニー・ロメロは1981年生まれ。2009年からはスペイン在住だという。2013年に仲間とLORDS OF BLACKを立ち上げて、2014年にデビューした。彼が一気にスターダムに駆け上がるターニングポイントとなったのが、2015年に入ってきたRITCHIE BLACKMORE’S RAINBOWへの参加だ。DEEP PURPLEやRAINBOWでの活躍で知られる世界的ギタリストのリッチー・ブラックモアが20年ぶりにハードロックへ回帰する、そのときのボーカルとして大抜擢されたのがロニー・ロメロであった。ちなみに、キーボードにはSTRATOVARIUSのイェンス・ヨハンソンが選ばれた。
ハードロックに回帰するリッチー・ブラックモア ロック・コンサートのラインナップが明らかに
Lords Of Black – “Rainbow Eyes” (Rainbow cover) – Tribute To Ronnie James Dio
本家はこちら。
RAINBOW – “Rainbow Eyes”
そっくりだ。少しロニー・ロメロのほうが漢を感じるが、ここまでのクオリティはほかにいないだろう。
管理人も話題になって2016年にLoud Parkで来日したときに見ることができたが、その圧倒的な歌唱力に度肝を抜かれた。また、RAINBOWの元ボーカリストのロニー・ジェイムズ・ディオっぽい歌唱もできるところもポイントだ。とても器用だ。リッチー・ブラックモアはロニー・ロメロのことをロニー・ジェイムズ・ディオとフレディ・マーキュリーを足したような感じと表現していた。
Loud Park 16 1日目のレポートはこちら
RITCHIE BLACKMORE’S RAINBOWは2016年のライブからスタートし、単発ではあるが、過去の曲のリレコーディングや新曲を発表した。アルバムの製作を期待したい。
2015年以降のロニー・ロメロの活動をまとめてみた。スポット参戦は除いて、ロニー・ロメロがアルバム全編にわたってリードボーカルをとっているもののみである。
2016年 LORDS OF BLACK – “II”
2017年 THE FERRYMEN – “THE FERRYMEN”
2018年 Nozomu Wakai’s DESTINIA – “METAL SOULS”
2018年 LORDS OF BLACK – “ICONS OF THE NEW DAYS”
2018年 CoreLeoni – “THE GREATEST HITS PART 1”
2019年 THE FERRYMEN – “A NEW EVIL”
2019年 CoreLeoni – “II”
2020年 VANDENBERG – “2020”
2020年 LORDS OF BLACK – “ALCHEMY OF SOULS, PT. I”
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1年に1枚以上アルバムを発表している、超働き者。熱血サラリーマン。かつての日本の「24時間戦えますか」ばりの仕事人。これでライブ活動をもこなしているのだから、ボーカルの才能だけでなくマネジメントも優秀なのだろう。
そんなロニー・ロメロも忙殺され2019年に自身のデビューバンドであるLORDS OF BLACKを一度脱退していた。ただし、2020年に電撃復帰している。マネジメントがうまくいかなかったが、整理されたのとLORDS OF BLACKの新曲がよくて復帰したとインタビューで語った。
各バンドやプロジェクトの詳細を見ていこう。
LORDS OF BLACKはロニー・ロメロがデビューしたスペインのバンドだ。正統派メタルを聞かせてくれる。プロデュースが元HELLOWEENでMASTERPLANのローランド・グラポウということもあり、高品質だ。近年はサウンドの広がりが増して、ドラマチックになった。
LORDS OF BLACK – “World Gone Mad”
この曲が収録されているアルバム
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Nozomu Wakai’s DESTINIAは日本人ギタリストの若井望のプロジェクトだ。はじめは数曲歌うだけのはずが、楽曲のよさでアルバム全編になったという。曲はよい意味で日本人離れしており、ワールドクラスのサウンドに仕上がっている。かっこいい。若井望はサウンドだけでなく、アルバムのアートワークにも携わるマルチプレイヤー。ロニー・ロメロもさることながら、若井望の今後にも期待したい。胸が熱くなるパワーメタルがさく裂しており、個人的にはこの路線が好きだ。ちなみにベースがマルコ・メンドーサでドラムがトミー・アルドリッジという豪華なメンバーも特徴だ。
Nozomu Wakai’s DESTINIA – “Metal Souls”
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CoreLeoniはGOTTHARDのギターのレオ・レオーニによるハードロックプロジェクト。GOTTHARDの25周年の記念企画。名バラードが多いバンドという認識だが、ロニー・ロメロの熱く歌い上げる。
CoreLeoni – “Let It Be”
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VANDENBERGはギターのエイドリアン・ヴァンデンバーグがオランダで結成したハードロックバンドだ。1987年にエイドリアン・ヴァンデンバーグがWHITESNAKEに加入することになりバンドを解散した。2020年1月にロニー・ロメロをボーカルに起用して復活することが発表された。アルバム発表は1985年の”ALIBI”以来、35年ぶりとなる。疾走するギターリフに合わせて、少しクールに歌うロニー・ロメロがいる。参加するプロジェクトによって歌唱を使い分けている器用な人だ。
VANDENBERG – “Shadows of the Night”
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4年間で9枚のアルバムで彼の声が聴ける。うれしい反面、ほかの声も聴きたくなるというのはわがままか。しかしながら、これからのロニー・ロメロの活躍が期待され、ますます目が離せない存在であることは間違いない。
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