CAIN’S OFFERING アルバム紹介

Review
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CAIN’S OFFERING(ケインズ・オファリング)は元SONATA ARCTICAのギターのヤニ・リマタイネンが2009年に結成したバンド。ボーカルに大先輩であるSTRATOVARIUSのティモ・コティペルトを迎え、キーボードにはヤニと同じく元SONATA ARCTICAのミッコ・ハルキンが在籍した。このメンバーラインナップを見ると否が応でもSTRATOVARIUSやSONATA ARCTICAのサウンドを期待してしまう。それにちゃんと応えてくれるからこのバンドはいいのだ。2014年にはキーボードがミッコからSTRATOVARIUSのイェンス・ヨハンソンが交代した。2016年には2月に単独の来日公演を東京と大阪で行い、10月のLoud Park 16にも参加した。

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“GATHER THE FAITHFUL” (2009年)


お勧め度:☆☆☆
ボーカルメロディをメインとした疾走感あふれる#1で幕を開ける。ギターのヤニが手掛けているのだが、まったくギターが主張しない。どちらかと言えばキーボードのほうが主張している。ヤニはボーカルのティモ・コティペルトの声域を理解し、一番よく聞こえるように曲作りしていて好感が持てる。#6は個人的にはキラーチューンだと思う。#6, #7, #8, #9という流れも好きだ。どの曲のドラマチックな展開が魅力的だ。かつてのSONATA ARCTICAのサウンドが確かにここにある。

“STORMCROW” (2015年)

お勧め度:☆☆☆☆
荘厳な#1に始まり、美旋律疾走曲の代表的なキラーチューン#4、初のインスト#9といい充実したセカンドアルバムである。基本的には前作の延長であるが、イェンスのキーボードが入ってより厳かな雰囲気が増して、シンフォニック・メタルの装いさえ感じられる。2010年代を代表するアルバムとして推薦したい。

#4 “I Will Build You A Rome”

#2 “The Best Of Times”

2020年現在、CAIN’S OFFERINGの活動の情報はない。ただし、ヤニ・リマタイネンは元NIGHTWISHのボーカルのアネット・オルゾンとTHE DARK ELEMENTというバンドを2017年に結成した。ベースとドラムはCAIN’S OFFERINGのメンバーである。こちらもまたアネットに合わせて曲を作っており、秀作である。2019年に2枚目のアルバムをリリースした。今はこちらに力を入れているとみてよいだろう。


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