前回に引き続き見ていこう。
トヨタ
車は34種類、うちOEM2種(GR86、GRスープラはそれぞれスバル、マグナ・シュタイアで生産されているが共同開発のためOEMとせず)
エンジン型式は29種類、うちOEM5種(トヨタのエンジン型式名のルールに則っていないもの)
動力の種類はガソリン、ガソリンターボ、ハイブリッド、ディーゼルターボ
配列は6種類、直3・直4、V6・V8、OEMで直6と水平対向4気筒
排気量は1000~5000cc
さすが世界のトヨタ。オールラインナップ。動力の種類も気筒配列の種類も排気量も日本一を誇る。
ガソリンエンジンの燃料をガソリンから水素に変えた、水素エンジンをレース活動で取り組んでいる。ちなみに燃料電池自動車のMIRAIは水素を使っているが、酸素と反応させ電気を作り、モーターを回して走っている。
トヨタは新型クラウン(クラウンクロスオーバー、ほか3つのボディタイプ)を世界展開することを発表した。クラウンクロスオーバーは22年秋から生産を開始するようだ。エンジンは現在もラインナップされている2500ccの直4ハイブリッドのほかに、新開発の2400ccの直4ターボハイブリッド(トヨタは「デュアルブーストハイブリッドシステム」と呼称)を投入する。低速が得意なハイブリッドと高速(高回転)が得意なターボを組み合わせて、どのタイミングでも速いエンジンを作ってきた。燃費は2500ccのほうに任せて、2400ccターボハイブリッドは走って楽しいエンジンになりそうだ。かなり楽しみだ。
レクサス(トヨタの高級車ブランド)
車は11種類
エンジン型式は13種類
動力の種類はガソリン、ガソリンターボ、ハイブリッド
配列は3種類、直4、V6・V8
排気量は1800~5000cc
トヨタとエンジンはほぼ共通である。排気量が高めなのは高級車の静粛性確保のためだろう。
レクサスは2035年にはEV専用ブランドになることが発表されている。静粛性や振動を考えるとエンジンよりもバッテリーとモーターのほうが有利である。また、バッテリーの重量が車の重厚感となり、高級車との相性がよいのかもしれない。
新型RXが発表され、こちらもトヨタ クラウンクロスオーバーで新搭載となった2400ccのデュアルブーストハイブリッドシステムがラインアップされる。発売は22年秋以降ということで、続報を待ちたい。
トヨタ・レクサス合算
車は45種類、うちOEM2種(GR86、GRスープラはそれぞれスバル、マグナ・シュタイアで生産されているが共同開発のためOEMとせず)
エンジン型式は35種類、うちOEM5種(トヨタのエンジン型式名のルールに則っていないもの)
動力の種類はガソリン、ガソリンターボ、ハイブリッド、ディーゼルターボ
配列は6種類、直3・直4、V6・V8、OEMで直6と水平対向4気筒
排気量は1000~5000cc
車種の多さに驚くばかりだ。以前はセダンが多かったが、最近はSUVが多い。レクサスの車でもトヨタのエンジンを使っている。レクサスのCTはトヨタのプリウスと同じエンジンである。
おわりに
日本の自動車メーカーの日本で発売している車(軽自動車やトラックを除く)のエンジンを見てきたが、いかがだろうか。世の中はEVシフトと言われており、ここで見てきたエンジン型式がいつかはすべてなくなる未来が来るのかもしれない。
定期的に確認して、EVシフトの進捗を確認したいと思う。
おまけ
管理人の愛車のエンジンは、トヨタの1SZ-FE(直4、1000cc)、4GR-FSE(V6、2500cc)、3ZR-FAE(直4、2000cc)と乗ってきた。ターボ、ディーゼル、ハイブリッド、水平対向エンジンの車は所有したことはない。
町ではテスラを見かけることが多くなった。その量はリーフのそれを超えてしまったと思えるほどである(がんばれ、日産)。もうバッテリー電気自動車(BEV)は珍しい車ではなくなった。
とはいえ、管理人は帰省で片道400kmを走ることもあるので、まだまだBEVは航続距離や充電器の問題で手を出しにくい。自宅に充電器もないことも購買意欲がわかないひとつの理由だ。
上記のデメリットを上回る商品力の高いBEVが出るか、2台持ちするか、ガソリンスタンドが激減してガソリン車では給油に困るようになるか、そうしたらBEVも選択肢に入るかもしれない。それまでは、まだ所有したことがないターボ、ディーゼル、ハイブリッド、水平対向エンジンなどのほうが興味がある。
’23/夏、ガソリン価格高騰を受けて、深夜料金で充電するEVの優位性が出てきた。しかし、EVの航続距離の短さや車両金額の高さはまだまだユーザに負担させる点が多く、一般に普及しやすいとはいいがたい。航続距離1000kmを超え、燃費がよい(CO2排出量も少ない)ハイブリッド車というのが現実解かもしれない。
日本はまずCO2排出の多い火力に依存している電力構成を見直し、発電から脱炭素をしていく必要がある。そうすることで、EVが本当にクリーンな移動手段となっていくだろう。
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