前回に引き続き見ていこう。
スバル
車は9種類、うちOEM1種
エンジン型式は5種類、うちOEM1種
動力の種類はガソリン、ガソリンターボ、ハイブリッド
配列は2種類、水平対向4気筒、OEMで直3
排気量は1600～2400cc、1000ccはOEM
スバルの魅力は日本で唯一の水平対向エンジンだろう。世界を含めてもスバルとポルシェしか作っていない。この魅力が電動化の流れでなくなってしまうのか。
車種＞エンジン種類であり、エンジンの整理が進んでいる印象だ。
蛇足であるが、スバルの特徴としてエンジン以外にもシンメトリカルAWD（4輪駆動の機構が左右対称で車のバランスが絶妙となる）、アイサイトX（GPSや準天頂衛星「みちびき」の情報を用いた最新鋭の運転支援システム）など車づくりの魅力は多い。電動化の時代でも車の味付けの妙はスバルの個性として残っていくことだろう。
マツダ
車は12種類
エンジン型式は16種類
動力の種類はガソリン、ガソリンターボ、ハイブリッド、ディーゼルターボ
配列は1種類、直4
排気量は1500～2500cc
マツダはディーゼルターボエンジンを世界に広めた第一人者だろう。SKYACTIV-Dとしてディーゼルエンジンを鍛え上げ、小排気量からラインナップしている。近年でエンジン開発に力を入れていたのはマツダと言っても過言ではないだろう。今年発売予定のCX-60には新開発の3300ccの直列6気筒ディーゼルターボエンジンを搭載予定である。電動化の流れでこれらのディーゼルターボはどうなるか。
そんな中e-SKYACTIV-Xというガソリンエンジンとディーゼルエンジンのよいところをあわせもった新しいエンジンを世界初の実用・量産化した。
マツダが示した電動化への1つの答えだろう。レース活動の中でバイオディーゼル燃料にも取り組んでいる。
エンジン型式は多いが気筒配列は直列4気筒の1種類というところにとても合理性を感じる。生産技術がとても高いことでもマツダは有名であるが、このように直4に絞っているところも寄与しているに違いない。
人馬一体を掲げ、運転・車を操る楽しさを推している。このあたりは電動化の中でもマツダのアイデンティティとして残ると思われる。
あとは購入者が選ぶだけだ。
三菱
車は7種類、うちOEM1種
エンジン型式は6種類、うちOEM1種
動力の種類はガソリン、ガソリンターボ、ハイブリッド、ディーゼルターボ
配列は2種類、直3・直4
排気量は1200～2400cc
三菱と言えばパジェロ、ランサーエボリューションといった超有名車種を有していたが、どちらも生産終了している。
今はアウトランダーPHEV、デリカD:5（ディーゼルターボ）が主力となっている。
日産・ルノー・三菱の3社連合は世界へいち早くEVを展開した実績があり、技術の蓄積が強みであろう。それを反映したEVを出して、電動化時代のトップに君臨できるか期待である。
ホンダ
車は10種類
エンジン型式は11種類
動力の種類はガソリン、ガソリンターボ、ハイブリッド
配列は1種類、直4
排気量は1300～2400cc
自動車レースの世界最高峰F1でチャンピオンを獲得したエンジン（パワーユニット）を提供した唯一の日本車メーカー。
その割にはエンジンラインナップが少ない。
つい最近までスーパーカーのNSXを生産しており、V6エンジンもあったが、電動化シフトのため生産終了へ。
車メーカー各社が連合やタッグを組む中で、唯一の独立系として歩んできたホンダであるが、アメリカのGMとは技術協力をしている。ソニーとタッグを組み、EV会社を設立する。
エンジン屋が脱エンジンを宣言し、今後はどうなるだろうか。
22年9月にはシビック TYPE R（2000cc 直4 ガソリンターボエンジン）が発売すると発表があった。ホンダはこういう走って楽しい車を出してくれるからいいね。
日産
車は14種類
エンジン型式は13種類
動力の種類はガソリン、ガソリンターボ、ハイブリッド、ディーゼルターボ
配列は3種類、直3・直4、V6
排気量は1200～3800cc
トヨタに続くエンジン配列のラインアップ。世界初の量産EVであるリーフを作りつつも、これだけエンジンが充実しているのは意外であった。
中でもスーパーカーのGT-Rはこの1車種のための専用エンジンを設けるほどの力の入れ具合。
「やっちゃえ、日産」と自身を鼓舞するCMを打ち、イケイケな状態でルノー・三菱との3社連合で電動化時代の覇者となれるか。
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