AXEL RUDI PELL – “KNIGHTS CALL” アルバム紹介

Review
広告

ドイツの様式美メタルギタリスト、AXEL RUDI PELL(アクセル・ルディ・ペル)の17枚目のスタジオ・アルバム。2018年3月23日発売。日本盤はなく、輸入盤のみ。

個人的に彼の作品をしっかり聴くのは、2006年の『Mystica』以来となる。2014年にドラムがマイク・テラーナからボビー・ロンディネリ(元RAINBOW)に変わった。

長年にわたりブレることのない美学を貫く彼だが、今作でもそのブレのなさは健在。しかし、以前に比べて楽曲がよりコンパクトに整理され、アルバム全体として聴きやすさが増している印象を受けた。

時代が変化しても己のスタイルを頑なに守り続ける彼が、現代のサウンドクオリティとともに提示する作品。さて、どんな内容か。

広告

曲紹介

01. The Medieval Overture (Intro)

アルバムの幕開けを告げる短いオープニング・インスト。叙情的な雰囲気が漂い、これから始まる壮大なメタル絵巻への期待感を高めてくれる。名前の通り、中世を意識するサウンド・メロディなのも素晴らしい。

02. The Wild and The Young

疾走感あふれる王道の正統派ヘヴィメタル・ナンバー。キャッチーなサビと流麗なギターリフが実に爽快。曲の尺がコンパクトにまとめられており、無駄のないソリッドな構成が光る。

03. Wildest Dreams

ミディアムテンポで重厚に聴かせる楽曲。ジョニー・ジョエリの圧倒的なヴォーカルパフォーマンスと力強いリズム隊が見事に噛み合っている。

04. Long Live Rock

アンセム感漂うストレートなロック・ナンバー。ライブで観客が一体となってシンガロングする光景が目に浮かぶような、わかりやすく力強いアプローチだ。曲名はRAINBOWの”Long Live Rock And Roll”から影響を受けていることがあからさまであるが、彼のリッチー・ブラックモアへのリスペクトを考えれば愛おしくさえ思える。

05. The Crusaders of Doom

8分を超える大曲。これぞアクセル・ルディ・ペルの真骨頂と言うべきドラマチックな展開が素晴らしい。叙情的なスローパートから重厚な展開への流れ、そして泣きのギターソロに至るまで、彼の高い作曲センスが存分に発揮されている。

06. Truth and Lies

マイケル・シェンカーを彷彿とさせるキャッチーかつ叙情的なメロディが印象的なインストゥルメンタル曲。ギターだけでなく各メンバーのソロパートもフィーチャーされており、バンドとしての演奏力とチームワークの良さが際立っている。非常にいい感じに仕上がった良曲。

07. Beyond the Light

美しく切ないメロディが胸を打つバラード。ジョニーの伸びやかな歌声と、感情豊かなギターのトーンが見事に溶け合っている。

08. Slaves on the Run

エネルギッシュでドライヴィンなアップテンポ・ナンバー。勢いのあるリフとフックの効いたメロディで一気に聴かせる。

09. Follow The Sun

哀愁を帯びたメロディと爽快な疾走感が心地よい王道ナンバー。キャッチーなフックと伸びやかなヴォーカルが際立っており、アルバム後半の流れに絶妙なアクセントを添えている。

10. Tower of Babylon

本編最後を飾る、こちらも9分弱におよぶ大曲。エジプシャン/オリエンタルな雰囲気を纏った重厚なヘヴィメタルで、圧倒的なスケール感を誇る。大曲でありながら退屈させない構成力は、やはり彼のセンスが光る部分だ。

管理人のおすすめ

05. The Crusaders of Doom、06. Truth and Lies、10. Tower of Babylon

MV紹介

AXEL RUDI PELL “The Wild And The Young”

全体

2006年の『Mystica』以来の鑑賞となったが、叙情性とメロディを重んじる「様式美メタル」の路線は一切ブレていない。その一方で、以前の作品に比べて楽曲がコンパクトに磨き上げられており、アルバムとしてのまとまりと聴きやすさが格段に向上している。

また、特筆すべきはサウンドの質感だ。重厚なプロダクションにより近代的な音像へとしっかりアップデートされており、古臭さを感じさせない迫力あるサウンドに仕上がっている。プロデューサーはアクセル・ルディ・ペルとシャーリー・バウアーファインド(HELLOWEEN、ANGRA、BLIND GUARDIAN、HAMMERFALLなどを手掛けた名プロデューサー)。納得のクオリティ。

インスト曲におけるマイケル・シェンカー的なアプローチや各メンバーのソロの見せ場、そして8分台の大曲「The Crusaders of Doom」「Tower of Babylon」で見せる抜群のセンスなど、ファンが求める要素と進化が見事に結実した1枚と言える。

その評価は、本国ドイツナショナルチャートの成績が初のTOP10入りである過去最高の9位を記録した点にも表れている。

初めての人に薦めたいか?

王道のネオクラシカル/様式美メタルを求めている人には間違いなくおすすめできる良作。アクセル・ルディ・ペルの入門編としても、久々に彼の作品に触れる復帰作としても最適なアルバムだ。

PR

(画像をクリックすると楽天市場に飛びます)

コメント

タイトルとURLをコピーしました