今回は音楽とは関係ないけど、管理人いちおしの名画の紹介をしたい。”オーロラの彼方へ”(原題: Frequency)で2000年のアメリカの映画である。
ざっくり内容紹介はこうだ。
警察官のジョンは恋人のサムと暮らしていたが、出ていくとなった。彼は酒を飲むことが多い。どうにも人生がうまくいっていなかった。30年前に消防士の父フランクを倉庫火災の救出失敗で失っていた。オーロラがニューヨークで見える日、何気なく出した父の大切な無線機に反応があった。それは30年前の父が亡くなる2日前のことであった。
もし過去の出来事を変えて、亡くなった人にまた会える可能性があるなら、どうするか。また、変えたことによってどんな弊害があるのか。
こんな方に見てほしい。
親子や家族っていいよね、って再認識したい方。タイムリープ、タイムパラドックス、過去改変などを扱った作品を見たい方。クライムサスペンスが好きな方。
Blu-rayが出てほしい作品だ。今のところはDVDしかない。
以下、ネタバレありの紹介をしていこう。
ニューヨークでオーロラが観測されたとき。
消防士のフランクは現場へ向かっていた。ガソリンを運ぶトレーラーが横転した現場。地下で足を折っていた人を助けに、フランクは果敢に救助した。ガソリンが充満し、火花で引火。爆発したが間一髪で逃れた。
1969年10月10日。フランクは妻のジュリアと息子チビ隊長ことジョンと幸せに暮らしていた。ジョンの友だちのゴードもいた。
1999年10月10日。彼女のサムがジョンの家を出ていった。ジョンの家にゴードとその息子が遊びにきた。そこで無線機を見つける。ジョンの父親のだという。ランプはついたが、すぐに消えてしまった。テレビでオーロラの話をしている。30年ぶりだという。ジョンは古い資料を見る。父親についてのスクラップブックだ。そこには倉庫で焼死とあった。
無線機がつながった。ジョンは相手がわからない。それでも話をしていく。野球の話だ。69年の試合。第1線はホームランで負けた。何を言っているんだ。そこで途切れてしまう。ジョンの話し相手は彼の父親だったが、お互いに気づいていない。
白骨化した遺体が発見された。ジョンは現場へ行く。その目の前のカフェは老夫婦が営んでいた。息子は警察官であったが、医療事故で亡くなったという。
ジョンは母ジュリアの家でビデオデッキの調整をしていた。そして明日が父の30回忌であると話していた。
その晩、また無線機がつながる。ホームランで負けた。なぜわかった。30年前の話だ。第2戦のことも伝えた。すると、チビ隊長と聞こえた。お互い父と息子のなにかのいたずらだと思う。フランクが机を焦がしたら、ジョンの机が黒くなった。ジョンは気づいた。30年前の父とつながっていると。1969年10月12日に倉庫火災で、直感が災いして死ぬと伝えた。フランクは怪しんだままだった。
翌日フランクは野球の試合を見たら、無線機の男の言う通りだった。倉庫火災が発生し、出動した。
ジョンは仲間と父の弔い酒を飲んでいた。30年前の焼死の件だ。
フランクは倉庫の1番上のフロアの人を救助に向かった。フランクは人を見つけたが、窓の外の梯子車は届かない。フランクは無線機の男を話を思い出して、直感と違う方法で脱出した。
すると、ジョンは「父は火災で死んでいない」と話出す。仲間も「ガンだ」と言い出す。未来が変わったことをジョンは確信した。
フランクは机に文字掘って、ジョンに知らせる。「俺はまだ生きているぞ、隊長」と。無線機がつながる。お互いに父と子と認識して、話を始めた。ジョンだけが父の焼死の記憶と生きた記憶の2つを持ち合わせていること。ジョンは高3で肩を痛めて野球を諦めたこと、消防士ではなく警察官になったことを話した。フランクの知らない30年間の野球の話もした。お互いに愛していると言って、無線機を切るのだった。
フランクは夜勤のジュリアに会いに行った。そこで、医療事故で死ぬはずだった男がジュリアによって生かされた。未来が確実に変わり始めた。
ジョンは夜中に母に電話をしたが、電話先が変わっていた。恋人のサムに会いに行くと、あなたは誰と言われる。職場へ行くとナイチンゲール事件の話になる。10人被害者が出たが、ジョンは知らなかった。未来改変の前は3人だったからだ。さらにその10人の中に母のジュリアがいることに気づいた。
ジョンは無線機で父と話した。そこで母が亡くなったことを伝えた。ジョンはフランクが生き残り動いたことで未来が変わることを話す。犯人はわからないが、どこで誰が殺されたかはわかる。そこで犯人をはめて捕まえる作戦に出た。
作戦開始。1人目。フランクが被害者といたことで殺されない未来に変わった。
2人目。犯人にフランクは気づかれ、身分証を盗まれてしまった。フランクが意識を失っているうちに被害者は殺されてしまった。ただし、サイフに犯人の指紋がついた。それを30年後のジョンに届けた。
指紋から犯人が警察官だとわかる。ジョンは老夫のところへ。息子は死んでいなかった。警察官をやめて私立探偵をやっているという。逆に老夫の妻が看護師で殺された未来になっていた。
ジョンは犯人とバーで会う。次々と証拠を突きつけて、「お前の30年ごと人生をいただく」と話して、去るのだった。
無線機で話をしているとフランクのところへ警察官が来た。2人目の被害者の下からフランクの身分証が出てきたのだった。フランクはジョンに助けを求めようとするが、警察官に連行され、そのときに無線機も壊れてしまった。
フランクは警察署で、未来の息子と無線機で会話した話をするが、信じてもらえなかった。そこで野球の試合の予言をする。野球の結果を待つ間に、犯人がフランクのところへ。犯人が部屋を出た一瞬で、フランクは罠を仕掛ける。警察官は野球の流れでフランクの話が本当だと分かった。フランクは犯人を罠にはめて、気絶させる。またスプリンクラーを作動させ、警察署を出るのであった。
フランクはその足で犯人の家に行き、証拠を見つけた。犯人と遭遇し、追われる。遅れてきた警察官が犯人の証拠を回収した。フランクは犯人を倒し、警察官がきて犯人を逮捕されたはずだった。
無線機を直し、ジョンと交信するフランク。フランクが成功を報告するが、ジョンのいる未来は変わっていなかった。そして、ジョンとフランクがそれぞれ犯人に襲われる。
ジュリアが引っ掻いた傷が30年後の犯人の顔にも入る。そして、フランクのショットガンで犯人の右手を吹き飛ばす。それを受けて犯人は逃げるのであった。
30年後のジョンのところでは、犯人の右手がなくなり、部屋が変わり、フランクがショットガンで犯人を吹き飛ばした。フランクと息子が抱き合い、フランクは「まだ生きているぞ、隊長」と話すのだった。ここ感動のシーン。
エピローグ。野球をしている。フランクとジョンとその子どもと。ジュリアもサムもいる。
管理人の感想:
ジョンは自分の欲望のために過去に介入して、変えてしまったなんて細かいことは吹き飛ばして、この物語のハイライトは父と子の抱擁だ。父は犯人をショットガンで撃ってしまっているが、この際、忘れよう。「もう一度、父に会いたい」という思いから、父の死ぬ出来事を回避し、それによって発生した困難にも父と子で乗り越えて、父と子と会える状況を達成した。このシーンがとても感動した。ぜひ映画で見て確認してほしい。
これを男女の恋愛で置き換えると、ほかにも似た作品がこの作品の後に出てきた気がするが、この作品は父と子、そして家族であることを強調しておきたい。
コメント
[…] 結論は、ストーリーもさることながら映像や音響、そして演技も素晴らしく、良作だった。管理人はストーリー重視で映画を見ており、これまで鑑賞してきた中では、1997年の”ガタカ”(原題:Gattaca)と”グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち”(原題:Good Will Hunting)、2000年の”オーロラの彼方へ”(原題:Frequency)を墓場まで持っていきたい映画3傑と選んでいた。その中にこの“ミッション:8ミニッツ”を追加したい、そう思える作品に出会えたことが非常にうれしい。終わったあとに、この感動を誰かに伝えたい衝動に駆られるそんな映画だった。 […]