新型プリウス(60系プリウス)の最新情報が出た。
今回は2Lと1.8Lの2種類の排気量のハイブリッド車(HEV)となった。またプラグインハイブリッド車(PHEV)も用意されている。一般ユーザーは2Lエンジン搭載のハイブリッドしか買えない。
当ブログでは1.8Lのハイブリッドの第5世代について記載してきた。60系プリウスの1.8Lモデルがトヨタの1.8Lのハイブリッド車のどのような位置にいるか、データを確認していこう。
データ
新型プリウスのデータを表に入れて確認しよう。
黄色の塗りつぶし部分は燃費の算出方法が違うため、補正係数で算出した値であることを注意してほしい。そのあたりの計算方法は過去の記事を参照してほしい。
表の内容をグラフにして確認しよう。
まず目につくのはグラフの一番上(つまり一番燃費のよいもの)は第5世代のハイブリッドシステムを積んだ新型プリウスであること。
ニュース等で燃費を求めず、走りやデザインのかっこよさを追求したとあった。実は従来と同じ1.8Lモデルの燃費はこの排気量では過去最高の燃費である。そして走りやデザインは2Lとほぼ同じはず(排気量が減った分の出力やトルクが小さくなることは否めないが)。ということは1.8Lモデルこと最高ではないか?
ちなみに1.8Lはビジネスユースかトヨタの展開する車のサブスクリプションであるKINTOの中のUnlimitedというコースのみ。ビジネスユースはXグレード、KINTO UnlimitedはUグレードである。燃費はどちらも同じ。装備はUグレードのほうが充実している。
燃費と走りとデザインを求める人には残念ながら購入はできないが、KINTO UnlimitedでUグレードを定額利用するのがよさそうだ。このあたりをまったく説明していないところがトヨタのにくいところ。絶対に購入したいユーザもいると思うが、そういう人をKINTOに呼び込むためか。
トヨタハイブリッドシステム(THS)の第3世代、第4世代、最新の第5世代で見ると、第3世代を基準としたときに第4世代は車重の小さいときに燃費がよくなる傾向があり、第5世代はすべての車重で燃費がよいことがわかる。これがトヨタの改善の力なのか。燃費やハイブリッド車の技術がすごい。
次に同一車種で見ていこう。
トヨタハイブリッドシステムの第3世代が30系プリウスと80系ヴォクシー、第4世代が50系プリウス、第5世代が60系プリウス(新型プリウス)、90系ヴォクシーである。
同一車種で見ると、60系プリウスがシリーズ過去最高の燃費であることがわかる。ただし、伸び率でいえば、30系から50系のときのほうが、今回の50系から60系のときより大きい。このあたりが、トヨタ開発陣が燃費を求めずと言った理由か。
とはいえ、プリウスのシリーズ過去最高の燃費を達成していることは事実。トヨタはもっとアピールしていいものだと思う。他社のプリウスと同じような車と比較して、プリウスは燃費トップランナーであったはずだ。そのプリウスがさらに燃費を向上してきた。すごいことだ。
まとめ
新型(60系)プリウスの最新情報が発表され、1.8Lモデルのデータを確認した。走りとデザインを重視したとニュースにあったが、実はトヨタの1.8Lモデルの中で過去最高の燃費であった。
ただし、1.8Lモデルはビジネスユースでの購入かサブスクリプションしかないため、一般ユーザーは購入できない。この辺はトヨタの戦略で、「トヨタが運営しているサブスクリプションのKINTOへ加入してね」と言うことだろう。
話題の多い新型プリウス。いよいよ発売されて、今後の販売台数も気になるところだ。様子を見てみよう。
データ出典
現行モデル
生産終了モデル
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