管理人の好きなジャンルをもっとたくさんの人に聞いてもらいたい。紹介しようと思って、ちゃんと調べてみた。このジャンルの存在を発見したときの「俺が探していた音楽はこれだよ!」という喜びを今でも思い出せる。根暗な中高生だったあの時代に、これさえあれば生きていけると思わせてくれた心の拠り所。ヘヴィメタルという、大衆受けとは対極にある音楽の中の多様なサブジャンルの1つ。ここにたどり着いた人の、喜びの一助になれば幸いである。
前回SONATA ARCTICAのアルバム紹介を記述したときに、ふとジャンルの説明をしないとわかりにくいのではと気づいたことも執筆理由である。
定義
メロディック・スピード・メタルの学術的にこれだというのはないようだ。ただし、インターネットの情報をまとめてみると、心を打つメロディライン、速弾きギターやツーバスから構成される曲全体の疾走感、ボーカルのクリアなハイトーンといったところか。またメロディック・パワー・メタルも存在するが、同一と思ってよさそうだ。海外ではパワーメタルと呼び、「メロディック」は使わない。
起源
こちらも明確な起源を示した文献等はない。1987年のドイツのHELLOWEENが発表した”KEEPER OF THE SEVEN KEYS PT. 1”という見方が一般的のようである。
略歴
1980年代末期にHELLOWEENが出現し、メロディック・スピード・メタルというジャンルが生まれた。1990年代にはシンフォニックな要素を持ち合わせたブラジルのANGRA、イタリアのRHAPSODYやクラシカルな要素を持ち合わせたフィンランドのSTRATOVARIUSなど、メロディック・スピード・メタルのバンドが多数出現した。2000年代にもフィンランドのSONATA ARCTICAやイギリスから世界最速バンドDRAGONFORCEが登場した。2010年代は超新星的にデビューしたバンドこそいないものの(そもそもシーンが厚くその中で輝きを放つのは容易ではない)、大御所のシーンのHELLOWEENをはじめ、上述のバンドが健在であることから根強い人気を証明した。2020年代もさらなる活躍を期待したい。
日本でもX JAPAN、聖飢魔II、GALNERYUSなど現れた。
代表バンドおよび代表曲
HELLOWEEN – “Eagle Fly Free”
ANGRA – “Carry On”
RHAPSODY – “Emerald Sword”
STRATOVARIUS – “Black Diamond”
SONATA ARCTICA – “San Sebastian”
DRAGONFORCE – “Through The Fire And Flames”
X – “Silent Jealousy”
ここに書いたのはあくまで代表のみ。ここでは紹介できていない有名なものもそうでないものも含めてたくさんある。探し出す喜びもある。
このシーンを作り出したHELLOWEENに感謝。胸が熱くなるメロディと強烈な疾走感のある名曲たちに今日も勇気づける。人生いいことばかりじゃなくてつらいこともあるけど、そういうときこそこういうサウンドに励ましてもらって、またいいほうへと歩みだしていきたい。
コメント